”誰に話すか”から話すべき内容を考える

概要

とてもレベルの高い発表でも聞いていて全くおもしろくないすごいとも思えないことがあります.そう思う一番の理由は,発表されている研究の内容が自分の興味とマッチしていないことです.

発表は需要がある場所(興味がある人がいる学会)でするべきです.聞きにきてくれる人たちが何を知りたいか,自分がその人たちに何を提供できるかを明確化しその上で発表の内容を考えましょう.

 

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”誰に話すか”を意識すべきと感じた瞬間

”誰に話すか”を意識すべきだと感じたエピソードを2つ紹介します.

 

エピソード1

研究が進んで初めて学会で発表させてもらえることになったとき(最初の学会は岩手県でした),ウキウキしてそれを親に自慢したことがあります.自分なりに一生懸命頑張った結果だったので親には喜んでほしかったのですが,親はそれを聞いてポカン...としていてあれ?なんで喜んでもらえないんだろう?と思ったことを今でも覚えています.

あとから聞いた話によると,親は僕の研究分野のことはわからないし興味があるわけでもないので,「それがすごいことなのか,どんな風にだれに役に立つのかわからないからなんて言ったらら良いかわからない」と思っていたようです.

どれだけ頑張ってもそれがすごいことでも,それを「頑張った」,「すごい」とわかる人にしかそう感じてもらえないことをその時知りました.

TERU
TERU

どっちが悪いとかそういう話ではないのに噛み合わないへんな感覚.

 

エピソード2

僕は一度だけスポーツ関係の学会に参加したことがあります(それまでは画像処理関係の学会のみ).画像処理を使ってスポーツの動作解析をする研究を発表するためです.

学会に参加するにあたって,先生と発表の構成を考える際に”誰に話すか”を意識しようというこの記事の話題になりました.

僕は初め,今まで画像処理の学会で発表する資料と同じように,

  • 従来の手法との比較
  • 細かい画像処理の内容

をスライドに含めていました.しかし先生から,「参加者は画像処理の専門家ではなくて前提知識がないから画像処理の話はわからないし,そもそも彼らの興味はそこにはないよね?今回の発表ではスポーツの動作解析に興味がある人が多いはずだからそっちにフォーカスすべきだよね.」とアドバイスを頂きハッとしました.

TERU
TERU

自分にとっては大事なアピールポイントだけど聞く人から見てそうじゃなければ響かない.

その後,スポーツの動作解析にフォーカスして資料を作成し発表しました.発表後はたくさんの質問を頂き,またバンケットでも名刺を交換したりアドバイスを頂いたりして自分の発表が伝わったことを実感できました.

 

その学会には僕と同じ画像処理をスポーツの解析に使う研究を発表している学生が一人いて(たしか東京の大学)彼のスライドは画像処理の話がメインでした.画像処理を使っている僕からしたら彼の研究は面白いものでしたが,発表後の質疑応答で彼に質問したのは一人だけでした.その質問も手法の処理のわからないところを尋ねるもので,彼の発表が聞いている人に伝わっていないことを証明していました.

TERU
TERU

もし僕が”誰に話すか”を意識していなければ彼と同じ様になっていた...ゾッとするね.

 

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